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2007年1月20日 (土)

グラスウールの城

 これは、エコーズのリーダーから独立して今や作家から映画監督までこなしている辻仁成の、かなり初期の作品である。題名はレコーディング・エンジニアの仕事場、無音響室のことなのだが、結構学術的な調査を基に書かれていて面白い。
 30センチLPや45回転EPはあっという間にCDに取って代わられてしまったが、「どうせ聞こえないんだから」という理由でデジタル化の際に人間の可聴域より高い音を切り捨てる規格にしてしまったことが、その後の人類の感性を不可逆的に損ねてきているという話だ。
 CDが普及し始めた頃、みんなが何となく冷たい音だと感じた。そのデジタル音源はmp3などの圧縮音源になり、さらに曇った音に押し潰されて、ますます原音を失う方向に進んでいるようだ。
 脳は鼓膜が物理的に反応する音よりも高い倍音を実際に聴き、アルファ波で応えている。CDとイアホンからは感動は生まれない。やはり音楽は生で聴き歌い奏でることが本来の姿のような気がする。

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