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2008年2月17日 (日)

『大人のための3日間楽器演奏入門』

 ふとした偶然から、本屋さんで『大人のための3日間楽器演奏入門』(きりばやしひろき著/講談社+α新書)という本を発見。副題は「誰でもバンド演奏できるプロの裏ワザ」。
 なんだこりゃと思ったが、これがまた実に素晴らしい。日本図書館協会・第2540回選定図書に選ばれたというような表向きの評価だけでなく、楽器をやってみたいが自信がない、思い切って始めたが挫折した等々で諦めている人に贈る「でもやっぱりやってみませんか」というお助け本である。
 詳しい内容は敢えて書かないが、著者の経験を基に多くの人がつまづきやすいポイント、陥りやすい考え方などがひとつひとつ解き解すように説明され、うんうんそうだよなと納得しながら読んでいける。最後には、これならなんとか出来そうだ、よし自分もやってみようか、と思うようになるはずである。
 実際に「楽器挫折者救済合宿」というのも毎月開催されており、その様子も紹介されている。最初は自分自身との闘いのつもりで参加した人達が、お互いに相手の努力を尊重していきながら、最後にはバンドとしてのアンサンブルに尽くしていくようになる辺りは経験的にも多分そのとおりで、何とも感動的である。
 楽器と関わることによって得られるもの、無縁でいる限りいつまでも手に入らないもの、それによって変わる人生の考え方、価値観。この本はそんな話題で締めくくられているが、「世界中のすべての人々が楽器を…」というくだりでジョン・レノンの「イマジン」を思い浮かべた読者は多いだろう。ほんの少しの勇気で始められる新しい人生、と言ったら大袈裟だが、しかし言い過ぎでもないなと思わせてくれる良い本だ。

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