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2010年12月27日 (月)

時速90キロの神秘

日本の鉄道のレールは、JR・私鉄ほとんどで長さ25メートルである。もちろん、新幹線や意図的なロングレール区間は除く。列車に乗ってレールの繋ぎ目を通過すると、ガタンゴトンと音がする。定速走行区間では、どうしてもこれがリズム打ちに聞こえてしまう。

25メートルを1秒で通過する。60秒で1,500メートル、60分で90,000メートル。つまり時速90キロだ。ガタゴトン・ガタゴトンが規則的に1秒を刻むと、時速90キロ。これは郊外の電車ではありふれた速度である。1秒というのはだいたい身に付いているから、「息が合う」と時速90キロだ。

そして、もうこれなしにはギターは弾けないZoom PFX-9003。スイッチを入れると、最初にパルスカウントが120になる。1分間に120ビート、前後どちらかに乗れば60ビート。つまり、ぴったり1秒。やっぱり、ちゃんとそうなっている。

そもそも、1秒というのはどういう長さなのか。昔は太陽が地球を(本当は逆だが)1周するのを1日と決め、その24分の1を1時間と決め、その60分の1を1分と決め、そのまた60分の1を1秒と決めていた。しかしその間にも地球は回っているし進んでいるし、うるう年だってあるし…。

ということで、1967年の第13回国際度量衡総会で、「1秒は、セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間である」と定義されている。つまり、絶対に変わらない長さを使って再定義したということだ。そういうものだと思うしかないが、人間にとっては1日の長さから細かくしていった最少単位というほうが、たぶん馴染みやすいはずだろう。時報の秒間隔、お風呂で数を数えるとき、などなど…

夏冬で伸び縮みするレールの間の隙間を通過する時の音が、絶対に変わらない長さの基準を元に数えられ、音楽につながっていくのがどうにも不思議だ。ぼーっと電車に乗っていても、90キロ区間は何となく楽しい。「サンシャイン・ラブ」も「レイラ」も、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」も、みんな時速90キロなのだ。

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コメント

 自分で自分にコメント付けていては世話はないが、これは何も列車の速度に限ったことではない。台風の暴風域は風速25メートル以上。つまり、風速=風の秒速25mは時速90キロなのだ。風速25mというのは、時速90キロで走るクルマの窓を開けて顔を出すのと同じこと。帽子やメガネなどがそのままのハズがない。

 換算は簡単だ。90÷25=3.6だから、猛烈な暴風40mとか50mとか言われたら、3.6を掛ければよい。その速度のクルマの窓から顔を出すことを考えれば、確かに猛烈な暴風ということがわかる。

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