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2015年9月 5日 (土)

スカボロー・フェアの記憶

先輩から、素敵なブログをご紹介いただいた。

「那須ダイアリーnew」(あみ さん)

http://amisabunew.blogspot.jp/

素敵な、という月並みな一言では恐縮の極みで、穏やかで静かな気品あふれる抒情詩的なブログ、という感じ。

なかでも、ぐっとマイッたのはこれ。

始まりの一枚と一冊

http://amisabunew.blogspot.jp/2015/08/blog-post_23.html

ペーター・ホフマンの歌う「スカボロフェアー」を知ったのは…、で始まる。

「スカボロー・フェア」は、たぶんほとんどの人にはサイモン&ガーファンクルのポップスとして知られているが、元は(今でも)イギリス北東部の民謡である。スカーバラ(Scarborough)の市(いち、Fair)を題材にしている。

「スカーバラの市に行くのですか?」「パセリ、セージ、ローズマリー、タイム」「そこに住んでいる人に伝えて下さい」「彼女はかつて、真実の恋人でした」

当時の中学生は、この「パセリ、セージ、ローズマリー、タイム」をそれぞれ女性の名前だと思っていた。その後もずっと。それなのに、なぜ三人称単数現在で続くのかな、と思いながら。

「縫い目も針仕事もなしで、綿のシャツを作ってくれ」「枯れた井戸でそれを洗ってくれ」「イバラにかけてそれを乾かしてくれ」「海と砂浜の間に1エーカーの土地を探してくれ」と、出来ないことを延々と要求する。そして、「そのとき、彼女はわたしの真実の恋人」になるのだと。

出来そうにないことを次々に要求し、それを叶えた者の求愛を受ける、という筋書きは洋の東西を問わず普遍的にあって、日本で言えば「竹取物語(かぐや姫)」がその古典型である。

そして、それはそれで活かしながら、ポール・サイモンはそこに当時の反戦メッセージを載せた。それがタイトルの「スカボロー・フェア/詠唱(Canticle)」になっている。後半は二つの旋律がまるで一つの歌のように補間しあいながら展開する。

「丘に舞い散る落ち葉が、銀色の涙で墓石を洗う」「一人の兵士が銃を磨く」「真紅の大軍が戦いの炎となり」「将軍は兵士たちに殺せと命じる」「自分たちでも遠い昔に忘れ去った理由のために」

16チャンネルのマルチトラック・テープレコーダーがまだ無くて、8チャンネルを同時に2台、手動で合わせて作ったとかいう話をどこかで読んだ気がする。たぶん、本当だろう。

ハードロック兄ちゃんになる前のポップス兄ちゃんは、サイモン&ガーファンクルが大好きだった。ギターが弾けないうちから、S&Gの歌は英語で歌っていた。周りには疎まれながら、だけど。

あの頃は洋楽系の情報源と言えば月刊の「ミュージック・ライフ」誌くらいしかなくて、アルバムチャートでアメリカ・ビルボードでは毎月上位が入れ替わっているのに、イギリスのニューミュージック・エクスプレスでは「明日に架ける橋」が1年以上君臨し続けていたのを覚えている。遠い昔の話だ。

那須の「あみ」さん、ありがとうございます。

 

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